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2011.07.07 Thursday |  | - | - | - | 

3.大切なもの

<大切なもの >  2001.6
はい、こんにちは。

13才の時、おばあちゃんが買ってくれた、美顔水のビン。

「ねぇ、おばあちゃん。にきびいっぱいできてきた。赤くなってきたないよぅ。」

「おばあちゃんは昔、美顔水つかっとったよ。薬局にいってかっといで。 お金、ほら。」

「うん、ありがと。お店の人にきいてくる。ね、おばあちゃん、わたし、お顔 まん丸。もっとすっとしとったらいいのに。」

「そんなことないよ。太陽みたいなお顔は人を幸せな気持ちにさせるよ。」

「はは、そうかぁ。じゃいってくるね。」


16才の時、おとうさんが買ってくれた歴史全集。

「これ、会社で注文して買った。暇な時、読んだらいい。」

「あ、ありがとう。とうさん。世界史やね。今ちょうど学校で習ってる。 
あったら助かります。ありがとう。」

「あんまり夜遅くまで勉強するなよ。体こわすぞ。」

「はい。もうすぐ試験なので終わったら早くねます。」

大人向きで小さい字だったけど文明のおこりからがんばって読んだ。

着ると重いかあさんの手編みのカーディガン

「あんた、寒がりなのに、どうしてそんな寒いところに行ったんやろうね。 
寒いときは外にでなさんな。」

「はは、そういう訳にはいかんよ。」

「そうね。そしたら仕方ないね。とうさんにセーター編んだら、お気に入りで 毛玉いっぱいでてもきとうのよ。あんたにも編んで送ってあげよう」

「いいよ。かあさん。コートあるから。」

「家でコートはきれんでしょ。」

「それもそうや」

細編みのカーディガンが届いたのは1週間後。毎日編んだのかな。
ずっしり重いや。はは、親の愛ってやつだな。
お、袖が短い。そうか、炊事するのに長いのは不便やっていつもいっとった。
ちょっと肩こるけど、ありがと。

…今日も、恒例、朝9時の母からの電話。

「とうさん、このごろねてばかり。このまま目がさめんかったらどうしよう。」
「大丈夫よ。ずっと話しかけてみて。」
「そうやね。そうしよう。」

…大丈夫なのかどうか、一番心配なのは、一番遠くにいる私なんだけど。。

2007.03.13 Tuesday | 23:06 | comments(0) | trackbacks(0) | My Family | 

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2011.07.07 Thursday | 23:06 | - | - | - |